ブルーオイルについて聞いてみた
現在PBAのテレビ決勝では、レーンオイルに色素を混ぜた「ブルーオイル」が使用されています。
ボウラーにとってはPBAプロの投球ラインがはっきり見えるようになりますし、一般ボウラーにとってはボウリングをスポーツとして認識する良いきっかけになるので、非常に良い取り組みだと思っていました。
実際に、ブルーオイルはどうやって実施されているのでしょうか。
フェイスブックで話題になったこともあり、自分でも気になっていたのでPBAに聞いてみることにしました。
さっそくPBA.comのお問い合わせフォームから、「ブルーオイルはどうやって実施されていますか?」と聞いてみました。
質問してから1週間ほどしてPBAのサラさんという方から返答がありました。その返答は下記の通りです:
お問い合わせありがとうございました。
ツアーディレクターに確認したところ、TVで使っているブルーオイルはブランズウィック社が作成したものなので、ブランズウィックのパット・ミッチェルさんに聞いてみてください。
上記の文面と一緒にパットさんのメールアドレスが添えられていました。
早速パットさんに同じ質問をしてみたところ、非常に丁寧な文面で下記の返信をいただきました。
ブルーオイルはPBAのリクエストにより使用されています。ブルーオイルをPBAへ送る前にオイルと染料でテストをしました。私達が送ったものをPBAがオイルに混ぜて使用しています。ブランズウィックとしては、お客様がブルーオイルを使用することを想定していません。
どうかブルーやその他の色の染料をレーンオイルに混ぜる時は注意してください。ブルーオイルにはいくつかのマイナス要素があります。先ず、レーンマシンについてはタンク、チューブ、その他オイルが触れる場所に色がついてしまいます。マシンを良く洗浄しなかったり、正しく調整されなかったりすれば、それらの色がレーンに塗布されてしまいます。マシンから液がたれれば、それはすぐに分かります。レーンに塗布されたブルーオイルは、ピン、ベルト、カーペット/Tバンド、その他ボールが触れるすべての場所にもつきます。もちろんウェアや手にもです。ボールに至っては半永久的に色が残ります。
これらのほとんどは短期間の影響ですが、頻繁にブルーオイルを使用すれば長期間色が残ることになり、他にどんなものに影響が出るのかは予測できません。
また、ブルーオイルがもたらすオイルパターンはみなさんが予測しているものとは違います。レーンコンディションのチャートに見られるグラデーションとは違ってきます。チャートよりも薄いか、濃いかのいずれかになるでしょう。パターンが削れ始めると、実際よりも見た目の方が多くオイルが削れているように見えてしまうので、誤解をまねくかもしれません。ですから、投球者は見えているパターンではなく、今までどおり投げた時の感触からレーンを読み取らなければなりません。
もしお客様がこれらを理解した上で、それでもブルーオイルを使いたい場合は、ブランズウィックが推奨しているものでは無いことをご理解いただければと思います。
ということで、ブルーオイルは実用には向かないようです。それもそうですよね。 でもこれらのリスクを追っても、ボウリングを視聴者に伝えたいというPBAや米ボウリング業界の熱意や必死さが伺えます。
そうした前向きな取り組みは、ぜひ応援していきたいですね。
以上ブルーオイルについてPBAに確認した内容の報告でした。
END
タグ: